「画像センシング(machine-vision)」とは人間の見るという行為をコンピューターを使って代替することです。
一般的には「画層処理」と呼ばれていますがこれは広義の意味で、当社が主に行っているのはその中の「画像センシング」になります。
「画像処理」
- 画像センシング
カメラで撮像した画像をコンピュータで認識する。 - CG(画像加工)
撮像された画像や何もない状態から2Dや3Dで画像を表現する。 - 画像解析
画像を元にその中に含まれている情報を解析する。
その画像センシングの中で主に当社で行っているのがFA(工場)向け外観画像検査装置です。 下図は名刺を検査する行程をイメージしたのアニメーションです。
コンベア上に流れてきた製品をセンサーにて検知し、照明をストロボ発光させカメラで画像を取り込みます。
取り込まれた画像を画像処理装置にて欠陥(ヒゲ、汚れ、色ずれ、カットズレ等)を検査、検証し、その製品の品質可否を外部出力します。
本装置を使用することで、工場にて生産する製品の外観品質検査を自動化するために画像処理装置が使われています。
パンフレット 当社の発足自体は最近ですが、20年間この画像センシングの開発に従事してきました。
特注機の製作や開発業務を主に行ってきたため多様な知識が自慢です。
画像センシングというとプログラムと言うイメージが強いのですが、それは業務の中の一部でありその業務は多岐にわたります。
- 打合せ
世の中のシステムと言われるものの中でこれが最も大切なことで、しっかりお客様の要望を把握できないと当然お客様を満足させることはできません。
又、当方は画像センシングのプロですのでその立場からお客様に対しアドバイスもさせていただきます。 - 照明選定
スペクトル選定(色、紫外、赤外等の不可視光)、点灯方法(常時点灯、ストロボ)、照射方法など様々な条件の中から最適なものを選定する。 - カメラ選定
ライン/エリア、モノクロ/カラー、分解能、フレームレート、転送速度、等世界中のカメラの中から最適なものを選定する。 - レンズ選定
結構レンズに気を使わないところがあるのですがレンズにも分解能が存在し、アンダースペックは論外でオーバースペックでも意味がありません。
またモノクロ/ライン、カラー/モノクロとカメラにより適合種も変わってきます。
更に明るさ、焦点深度、歪みなど膨大な情報の中から最適なものを選定する必要があります。 - ロジック設計
光学系の設計が終わったところでそこから得られる画像に対し検査ロジックを設計していきます。 - マシン設計
ロジック内容に基づきその負荷から必要とされるマシンスペックを割り出します。
最近はCPUのマルチコア化が進み、うまく設計するとコア数分のスペック向上ができるため大分マシン設計が楽になってきています。 - プログラミング
当方では数々の画像処理技術を用いて最高の性能を出すのはもちろんのこと、使い勝手にも非常に力を入れています。
毎日使う装置なので1クリックでも動作を減らしたい。
しかし生産事故を絶対に防ぐためセキュリティは保ちたい。
そのようなせめぎあいの中で常に最良の選択と成るよう気を配っています。
また、複雑なロジックになるとパラメータ数の増大が非常に煩わしくなってきます。
開発者としてパラメータを増やしてオペレータに判断を委ねるのは正直楽な作業です。
しかしそこで妥協せず、極限までパラメータを減らす努力を怠りません。
当社の考える最良のパラメータは「良/不良」です。
そんな途方も無い目標を目指して日夜開発を行っています。 - 外部制御
画像処理装置単体では何もできなく、物理動作を行う生産機とリンケージをとって初めて動作ができるようになります。
そのためには電気回路、ノイズ、制御の知識はもちろんのこと接続機器(充填機、コンベア、ロボットアーム、ネットワーク)の知識も必須となってきます。